ジョンソンエンドジョンソン株式会社に対する警告等について

平成14年12月12日
公正取引委員会

公正取引委員会は,ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(以下「ジョンソン社」という。)に対し,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ,本日,ジョンソン社に対し,同法第19条(不公正な取引方法第13項〔拘束条件付取引〕に該当)の規定に違反するおそれがあるものとして,次のとおり警告等を行った。
1関係人
名称
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
所在地
東京都江東区東陽六丁目3番2号
代表者
代表取締役松本晃
業の概要
使い捨てコンタクトレンズの輸入販売ほか
2違反被疑行為の概要

ジョンソン社は,自社の使い捨てコンタクトレンズについて,医師の処方があれぱ取引先販売業者が販売することを認めていたにもかかわらず,平成11年ころから平成13年3月ころにかけて,取引先販売業者に対し,インターネットによる販売を―律に認めない方針を擦り,これにより,医師の処方を得てインターネットにより低価格で販売する場合まで,取引先販売業者の取引を制限していた疑いのある行為が認められた。
なお,ジョンソン社は,平成13年4月ころ以降,取引先販売業者に対し,医師の処方があれば,インタ―ネットによる販売を認める方針に変更している。
3警告の概要

ジョンソン社は,今後,前記2と同様の行為を行わないこと。
4社団法人日本眼科医会に対する要請の概要

消費者は,―般に,定期的に眼科医の処方を受Iナて使い捨てコンタクトレンズを購入しているところ,眼科医によるコンタクトレンズのいわゆる処方せんは,多くの場合,特定の販売業者向けにのみ発行されており,眼科医と販売業者との関係が固定的になっている実態が見受けられた(別紙参照)。
このため,当委員会は,社団法人日本眼科医会に対し,競争政策の観点から,コンタクトレンズのいわゆる処方せんが特定の販売業者向けに限定されることなく発行され,消費者にとって,より利便性が増すよう配慮することを要請した。
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局番査局特別審査部第三特別審査
電話
03ー3581―1779(直通)
ホームページ h
ttp://ww.jftc.go.jp
[0.JPG]
使い潜てコンタクトレンズの販売実態等

1 使い捨てコンタクトレンズについて
コンタクトレンズは,長期問使用するコンベンショナルレンズと,短期間で使い捨てる使い捨てコンタクトレンズに大別される。使い捨てコンタクトレンズは,平成3年10月に我が国で発売されて以来,売上げを伸ばしており,平成12年のメーカー出荷総額は約620億円で,コンタクトレンズ全体の約6割を占めている。
2 眼科医の処方との関係
(1)コンタクトレンズは,薬事法上の医療用具であり,厚生労働省は,コンタクトレンズの装用について,眼科医の指示に基づいて装用すること及び眼科医の指示に従って定期検査を受診 することを消費者に徹底させるよう各メーカー(輸入販売業者を含む。)を指導している。
(2)使い捨てコンタクトレンズを装用するには,事実上,眼科医の処方(角膜の障害の有無等の診察,眼球のカ―ブ等の測定,適切なレンズの選択等)を受Iナる必要がある。この処方には,投薬の場合と同様,期間が定められ,当該期間が過ぎれぱ,新たな処方(定期検査)を受ける必要がある。この処方の期間については,眼科医の多くは3か月間としているが,コンタクトレンズの専門販売店に隣接する眼科医の中には6か月間又は1年間の処方を行う者がいる。
(3)使い捨てコンタクトレンズを購入するには,本体の購入費用のほかに,その処方のための 費用を要する。この処方のための費用は,健康保険の適用を受けるが,処方の期間(定期検査の期間)が眼科医によって異なる(おおむね3か月間から1年間)ことから,―定期間当たりの費用は,眼科医によって異なる。
3 使い捨てコンタクトレンズの販売実態

(1)使い捨てコンタクトレンズの販売ルート別の販売比率は,@眼科医院の併設販売店が約4 割,A専門販売店(チェーン展開しているものを含む。)が約4割,Bその他眼鏡店等が約2割といわれており,最近は,―部にインターネットによる販売も行われている。地域的にみると 都市部では専門販売店の比率が高く,地方では眼科医院の併設販売店の比率が高くなってい る。
(2)眼科医の多くは,コンタクトレンズのいわゆる処方せんを特定の販売業者向けにのみ発行 しており。眼科医と販売店との関係が固定的となっている。このため,消費者は,眼科医と販売店を別々に選択することが困難な実態にある。