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スマートフォンやタブレット端末を使いすぎると、斜視になったり、物が二重に見えたりすることがあります。スマホ内斜視とも言うそうですが、子どもに多いとか。小学校などでもタブレット端末が導入されています。何に気を付ければいいでしょうか。
スマホやタブレット端末といったデジタル機器は、現代生活に欠かせない存在になりました。デジタル機器の使用頻度増加と低年齢化に伴い、特に若い世代で急性内斜視を起こす人が増えていると言われます。これは時に「スマホ内斜視」とも呼ばれます。
急性内斜視とは、突然、片方の眼球が内側に寄って戻らなくなる状態です。物が二重に見えたり、ぼやけたりという症状が出ます。ほかに視力が低下する、遠近感や立体感がつかみにくくなる、などの問題も起こります。
目は、近くを見る際にはピントを近くに合わせる調節と、いわゆる目を内側に寄せた状態にする輻輳(ふくそう)を同時に続けています。このうち、輻輳は目を内側に向ける筋肉「内直筋」を収縮させて行います。
デジタル機器を顔から20センチ以内に近づけて長時間見続けると、収縮する力が強くなり過ぎて戻らなくなる可能性があるとされます。特に目の機能が成長段階にある若い世代は注意が必要です。子どもの場合は自覚しづらいため、黒目が内側に寄っているなど、大人が異常に気付くことも重要です。
デジタル機器の使用をやめると、1カ月程度で軽快することが多いですが、戻らず手術が必要になることもあります。デジタル機器を使う際には、目から30センチは離す、30分使用したら10分程度遠くを見て目を休ませるなどの予防が極めて大切です。
コロナ禍でオンライン授業や外出制限も重なり、ますますデジタル端末への依存度は高まりました。室内にこもって日光を浴びる時間が短いと、近視が進みやすいとも言われています。
目の健康のためには、1日2時間以上、屋外で日光を浴びるのが望ましいとされます。
早くコロナが収束し、友人と十分な外遊びができる日々が戻ること願っています。
(執筆:椋野洋和)